窓辺でアルペジオ

「あるわよ、私だって。そんな時は、こう。部屋の隅、窓辺に立って。カーテンを指でなぞりながら歩いて行くの。悩むときは薬指。気分が良い時は小指ね。そんなものよ」

最近、大きな窓があるだけでお部屋を見に行っている自分が嫌いになりかけています。aeTeです。募集の建物、山手線の大塚駅から歩いて。飲食店が点在する路地を抜けた先の住宅街。最上階の角部屋、ということで。どんなものかしら、などと思い玄関を開ければ。なんでしょう。マリオカートで言うところの、あの通ると加速する光る矢印的な。的な。

しょうもない事を考えている私に収納棚がそっと語りかける。奥の窓を見て、と。窓？

あらまあ。ワイドなお部屋の、端から端まで。窓から窓まで。窓から始まって、L字のFIX窓で締める。なるほど。

収納なのですが、どうなんでしょうね。左から、コート、Tシャツ、ズボン、レコード。だいたいおさまるんでしょうか。どうなんでしょう。先程のマリオカート、よく見ると木質悪くないドア。

太陽に嫌われてしまいましたが、見晴らしは良好。お部屋をぐるりと囲むルーフバルコニー。

ここからは、私からの壮大なツッコミをお届け致しましょう。玄関脇を見れば、キッチン。なんともシンプルスタイルなIHキッチン。ミニ冷蔵庫。ミニ冷蔵庫かあ。キッチンの反対側に洗濯機置き場。そして、キッチンと洗濯機置き場それぞれの脇に、ちょっとした収納棚。さらに奥には、3点のユニットバス。3点ユニットバスかあ。あのですね。収納は有り難いですが。収納よりも、冷蔵庫置き場作って欲しい。ふんとにもう。

水回りとキッチンが大変に惜しいお部屋でしたね。ふんとにもう。ところでですね。こんなお部屋の端から端まで窓があって。眺望はなかなか良い具合、と言う事で。やっぱり、窓に沿って、ゆっくり物思いにふけりながら、カーテンを指で弾きながら行ったり来たり、したくなると思うんですよね。時折、カーテンから外のぞいて。ひと口、白でも口に含んで。したくなると思うんですよね。ワイドな居室ですから、お部屋の中央を起点に、半分を生活領域(冷蔵庫置いて、ダイニングテーブル置いて)、もう半分はリラックス領域（ベッドとソファとあれやこれや）。そんな使い方は、出来るのかもしれません。窓辺は？ですって？そうですね、関心領域でしょうか。どうなんでしょうね。

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