中空で漂う

江東区門前仲町駅からほど近く。スッと伸びた外観が印象的なRC造の共同住宅の一室が借主を募集中です。

2016年に建てられたこちらの建屋ですが、住宅建築賞に入賞しています。下町の一角に建つ工夫満載の物件をお楽しみ下さい。

オートロック式のエントランスを抜けてエレベーターで6階に上がります。1フロアに1室が占有する形ですから、6階にエレベーターが止まって扉開けば専用のウッドベースの玄関前。同じフロアの住人と顔を合わせることがなく、セレンディピティはないけれど、なんだか気軽な心持ちになります。

玄関扉はガラスが嵌め込まれています。室内がしっかりと見えます。これも1フロア専有なので気にはならなくて。玄関入った廊下脇にはトイレ。広さはありませんが、白基調の空間に木棚が設えられた空間はほっとする空間で。廊下には他に室内洗濯機置き場と、その反対側には足元の高さに造られた棚が。

室内は全体的にコンクリートと木の質感がミックスされていて安定の心地良さ。約8.2帖のリビングダイニングキッチンにはしっかりした収納と、キッチン側には引き戸が設置されていて。キッチンを開放的に使う場合には引き戸を引いてしまいましょう。ちょっと気分がブルーな時には引き戸を閉めてキッチンに籠るぐらいがちょうどいいかもしれません。約5.8帖の居室はスキップフロアとなっていて、高低差が楽しめる作りになっています。居室を囲むように壁面と窓際にそれぞれ腰掛けられる横長の木の板が設えられていますので、腰掛けるも良し、横になるも良しの万能感。ユニットバスを横切った先には非常階段に繋がるドアが。

ぐるりと室内を回ってみると、やはり印象的なのは4面採光の窓。日当たりが良い、というだけでなく中空に浮かんだ箱に入っているような浮遊感があります。東京の下町・門前仲町の駅前を歩く人並みをぼんやり眺めていると。それが梅雨時の雨なんか降っている時なんかだと。世間から遊離する感覚を覚えて。東京暮らしから生まれる所在のない感覚だったりするのかもしれませんが、それもなんだか悪くないような気もして。

そんなしみったれた情感を抱えなくとも、いわゆるデザイナーズのオシャレかっこいい物件として素敵にお住まい頂くのでも全く問題は御座いません。

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