丘の上の情感

山手線沿いに丘はいくつもあれど、駒込周辺の丘はなかなかに味わい深い景色が拝めます。そんな駒込の丘の上、いえ、ヒルトップにおナイスなコンクリ打ちっぱなし物件がありましたのでご紹介を。

JR山手線駒込駅。派手さはなくとも、駅前ロータリーの桜の巨木だったり、懐かしさ残る商店街だったりと、じんわりと心に滲みる景色のこる駅、駒込。北東方面に進めば住所としては中里、となるのですが、これがまた高い建物が少なく、落ち着いた景観が続くグッドエリア。円勝寺を抜け、聖学院通りあたりから徐々に勾配のある坂が続いていきます。滝野川支所前通り付近で到達するヒルトップ。高台から山手線とその向こうに見える田端・西日暮里方面。都会の中の人々の営みが薄ぼんやりと見えるような気がします。

借主を募集している建物は3階建ての低層共同住宅。コンクリートの外観がかっこいいですね。細いアプローチからエントランスに向かうことになります。ちなみに、アプローチ途中にあるゴミ箱はDultonのモスグリーンタイプでした。Dulton、良いですよね。

募集の1階のお部屋、玄関ドアを開けると目に飛び込んでくる緑。外の光を受け反射する室内のコンクリートと緑の取り合わせはいつ見てもハッとさせられる美しさがありますよね。

室内はいたってシンプルに11.5帖のワンルーム。床材は無垢材使用、クリア塗装なのか木本来の質感を足の裏で感じることは出来ませんが、見た目は十分に心地が良いものに仕上げられています。1階のお部屋ではありますが、3面の窓から光がたっぷり入ってきますので、暗さは感じない作り。

キッチンには設置型のガスコンロ2口。一人暮しには不足はなさそうな作業スペースもあり、自炊するには問題なさそうなキッチンスペース。

ところで気になっていたのが、室内に鎮座、いえ、仁王立ちする2基の棚。これ、可動式なんです。撮影の合間に棚を移動したのですが、リアル倉庫番でしたね。結構体力いります。模様替えの柔軟性は魅力的ですが。

間取りは台形に近い形になっていますので、ベッドスペースは検討が必要かな、と思います。室内西側、室内窓の真下にシングルのベッドを置く形が無難でしょうか。すると室内中央にはそれなりのダイニングテーブルは置けそうですね。そう考えると、意外と広く使えるひと部屋かもしれません。

さて、こちらのお部屋のハイライト、実は建物の外にあるんのじゃないか、って思っています。とっぷりと陽が落ちた頃。山手の丘の上から、駒込駅周辺の商店なり住宅街の明かりを眺める。勾配のある坂には、ぽつりぽつりと人の影が見えて。大変に情感を揺さぶられる景観が、そこには横たわっています。コンクリ打ちっぱなしの物件は数あれど、情感溢れるヒルトップと言うロケーションが付いてくるこちらの物件。一度ご覧頂く事をお勧めします。

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